Xperia NX(SO-02D)を使っています。ドコモではすっかり黒歴史認定されてしまった、あのXperia NX(以下NX)です。この端末は今年の2月24日に発売され、5月初旬には生産が中止されたという機種で、その去り様の鮮やかさからネタ機種として扱われることも少なくないありません。今日はそんなNXの余り知られていない実力と、NXの早期生産中止から読み取れるスマホ市場の歪みについて言及したいと思います。


Xperia NXの素晴らしさ その1:美しいデザイン

個人的な感想では、Xperiaシリーズのデザインでは一番好みのデザインです。スマートで品のあるフォルムに、マットな質感が高級感をかもし出しています。あとは何といってもこの機種最大の特徴であるフローティングプリズムでしょう。ディスプレイとキーが分離しているように見え、今までにない斬新なデザインのスマートフォンという印象を受けます。暗闇でLEDが点灯し、透明部分からアイコンが浮かび上がって見える仕様も幻想的で美しいです。
nx1nx2

Xperia NXの素晴らしさ その2:快適な操作感

非常に快適です。Androidにありがちなもっさり感は殆ど感じませんし動作が不安定になることもありません。しかし、始めにいらないアプリとウィジェットを片っ端から削除する作業と、ドコモのパレットUIを停止しデフォルトのUIに切り替える作業はしておいた方が良いでしょう。ルート権限を取得しないとアンインストールできないアプリも一定数存在しますが、僕はそこまではしていません。

Xperia NXの素晴らしさ その3:Xperia acroHDに劣らぬハイペック

 ほぼ同時期に販売開始したacroHDは爆発的に売れました。3月4月はiPhone4Sを抑えてダントツの販売数をマークしており、一躍ドコモのエース機種となり、今でも販売されています。方やNXは初回出荷分の5万台で販売が終了したという噂が出る始末。ここまで差が出ると、明らかに両者の性能の差があるのでは?と疑いたくなるもの。以下に簡単に性能をまとめました。

スペック
Xperia NX Xperia acroHD
OS 2.3 2.3
CPU 1.5GHzデュアルコア
(Qualcomm MSM8260)
1.5GHzデュアルコア
(Qualcomm MSM8260)
メモリー容量 RAM 1GB 、 ROM 32GB RAM 1GB 、 ROM 16GB
外部メモリ 非対応 対応
ディスプレイ 4.3インチ TFT液晶
Reality Display
4.3インチ TFT液晶
Reality Display
解像度 1280×720(HD) 1280×720(HD)
メインカメラ 1210万画素
裏面照射型CMOS「Exmor R for Mobile」
1080pフルHD動画撮影
LEDフラッシュ
1210万画素
裏面照射型CMOS「Exmor R for Mobile」
1080pフルHD動画撮影
LEDフラッシュ
フロントカメラ 130万画素 720pHD動画撮影 130万画素 720pHD動画撮影
サイズ 128×64×10.6mm 126×66×11.9mm
重量 144g 149g
LTE 非対応 非対応
NEC 非対応 非対応


驚いたことに基本的な端末の性能はほぼ変わらないにも関わらず、売り上げは天地の差。では何がこのような結果を招く要因になったのでしょうか?

グローバルモデルか国内モデルか

はっきりいってこれが最もおおきな要因だと考えます。さっきの表ではあえて性能と表現して、一覧に入れなかった「機能」があります。それがお財布ケータイ、ワンセグ、赤外線通信といった国内モデル特有の機能です。これらの機能はいわゆるガラケー時代からの定番機能で、スマホブームといえどガラケーと同じ使いかたを多くのユーザーは求めているということでしょう。僕はガラケー時代から赤外線以外の上の機能は一切使っていませんでしたし、無駄なアプリが込みこまれているということはそれだけで、本来の性能を引き出すことの足かせになるので純粋にデザインが気に入ったNXを購入しました。考えようによってはスマホならではの機能を阻害してもガラケーの機能を使いたいというニーズの方が強いとも言えます。

スマホブームに恣意的なものを感じる

というかどう見ても各キャリアがブームを起こそうと画策していたのは間違いないと思います。ガラケー自体売っていないんだもの。たまに見かけても馬鹿高い販売価格で、あれじゃあ誰も買いませんよね。立場柄、結構な頻度でスマホの相談を受けるのですが、「ケータイをスマホに買えたけど、どうやって使っていいかわからん」とか「前より使ってないのに基本料だけ高くなった」といった相談も少なくありません。この様に本来必要のない人が、選択肢の無さから不必要なものを選ばざるを得ないという事態を見てしまうと、「今のスマホブームって本当はハリボテなのでは?」と疑ってしまいます。
グローバルモデルが失敗しがちなのは、このように依然ガラケーでのニーズが高いにも関わらず、スマホしか取り扱っていないものだから、仕方なくガラケーのように使えるスマホを選択するという人の割合が思いの外多いということも一つの要因ではないでしょうか。

 個人的にはガジェットが大好きなので、スマホブームによってたくさんの製品が販売されるのは喜ばしいのですが、あんまり露骨なのもどうかなぁと。